妊婦と陣痛促進剤(出産記その6)
朝、陣痛がおさまってきてしまった。
私も夫も陣痛の間隔が長くなったのでその間寝れちゃっていた。
たまにくる陣痛も夜中の酷さに比べたら入院前の痛みくらいまで落ち着いてしまった。
何回か陣痛の様子を測る機械をつけたりしたんだけど、昼過ぎの時点でその機械をつけて測る30分間に一度も陣痛がこない状態になってしまった。
でもその割には子宮口は6センチ開いた。
陣痛がこないのは心配だけど、痛みがなくて楽でヘラヘラテレビ見てた。
15時くらいだろうか、看護師さんが
「そろそろ陣痛室に行って促進剤打ちましょう」
と言いにきた。
破水から時間経ってるし、ヘラヘラとテレビを見てた私だけど吐きまくってるし入院してから水分とフリスク以外口に入れてなかったので、ちょっと危ないかもと判断されたようだった。
周りの経産婦から「陣痛室に行くまでがしんどい、陣痛室入れたらあとは早いよ!」なんて言われていたので
内心、
よっしゃー第一段階クリアー!
なんて思ってた。
なんておもってた。
ヒィヒィなって車椅子で陣痛室まで行くとか言われてたけど、スタスタと徒歩で移動。
なんか私スポンと産んじゃう感じなのかな?
なんて思ってた。
なんて思ってた。
陣痛室はベッドと付き添い用の椅子と陣痛測る機械でキャパぎりぎりな狭い部屋で
ベッドに横になると、看護師さんが促進剤の準備を始めてた。
壁際にあるベッドに横になってると、隣の陣痛室からハァハァと苦しそうな声が聞こえた。
私もしばらくしたらああなるのかなー。
なんて思ってた。
なんて思ってた。
しばらくすると、点滴の装置と促進剤を持って看護師さんが現れた。
なんだか私の血管パターンと看護師さんの相性が悪かったみたいで二度失敗され
しばらく放置された後、超ベテランぽい看護師さんに注射され点滴完了。
「促進剤って効くんですか?」
と聞く私に看護師さんが
「かなり効くよ。私三人産んでるんだけど三人とも促進剤打ってもらって産んでるんだよねー。だから大丈夫だよ。」
と言ってた。
かなり、効く…か。
陣痛が、促進、かなり、効く、とね。